第8章 英語で仕事を進展させる 【4/4】

いくら英語ができても、仕事が進まなければ意味がない…

  

  これは言うまでもないことですが、自分の周りの内部事情を伝えるということは、社内機密などの伝えてはならない情報を共有してもよいということではありません。コミュニケーションの風通しを良くする目的は、海外のカウンターパートが必要以上に自分や自分の組織に不信感を抱かないようにするためです。教える必要のない情報を伝えたことによって、仕事が進めにくくなってしまうようでは本末転倒です。何を伝えるかについては、十分注意する必要があります。

 

 

8.5. まとめ 

 

 仕事というものは、いくら行うべきことが明確になっていたとしても、なかなか思うように進まないものです。また、正確なコミュニケーションをとるべく活動していても、事業運営管理・プロジェクトマネジメントに関係する事柄が影響し、仕事が進展しなくなってしまうこともあります。海外の企業や人たちと行う仕事は、通常よりもこうしたリスクが多く存在する環境の中で進めていかなければなりません。多くのリスクが存在する環境だからこそ、「仕事英語を身につける」ことによって可能となる正確なコミュニケーションがますます重要になることをお伝えしました。仕事の進捗状況を確認し認識の共有化を図るベクトル合わせのコミュニケーションや、細目な気配りコミュニケーション手段は、悪影響を及ぼしかねない状況をポジティブな流れに変えるための手段となります。

 

 さて、次の章では、これまで紹介してきました「仕事英語を身につける」手段以外で、知っておくと役に立つと思うものをまとめてご紹介していきたいと思います。それぞれ有効な手段や考え方ですが、これらを一つずつの章にするまでにならなかったものです。次の章でご紹介する内容は、これまでご紹介しました内容について更に理解を深めていく意味でも役に立つものだと思います。

 

  

  

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